旅客個人情報(PNR)データの移転に関する勧告

これはスイス連邦民間航空局(Federal Office of Civil Aviation、FOCA)から旅客個人情報(Passenger Name Record、PNR)データの移転に関して発表された勧告です。

全てを開く

旅客個人情報(PNR)データの移転について

  1. 2018年5月25日より、スイスを運航便の出発地とする航空各社は、その到着地であるEU加盟国に旅客個人情報(PNR)データを移転する義務を負います。この情報の移転は、テロ犯罪や重大犯罪の防止、検知、捜査、起訴の目的における旅客個人情報(PNR)データの使用に関する司令(EU)2016/681(http://eur-lex.europa.eu/eli/dir/2016/681/oj)とEU加盟国内における当該法の施行による要請を受け、スイス連邦データ保護法に基づいて実施されるものです。

 

  1. 旅客個人情報(PNR)データとは、予約やチェックイン手続きを実施するために乗客から提供され、航空各社によって収集される情報であり、航空各社の予約および出発管理システムで保持される各旅客の旅行に関する要件の記録です。この情報には、旅行の日付、旅程、航空券の情報、連絡先、旅行代理店、支払方法、座席番号、手荷物情報など、司令(EU)2016/681の付属書1に一覧されているさまざまな情報が含まれる可能性があります。この情報は航空便が発着するEU加盟国の搭乗者情報ユニット(Passenger Information Units、PIU)と呼ばれる機関に送信されます。PIUは重大犯罪やテロ犯罪の防止、検知、捜査、起訴を目的としてこれらの情報を分析し、利用する権限を与えられています。またPNRデータを所轄官庁、他の加盟国のPIU、欧州警察組織に移転する権限も与えられています。

 

  1. すべての乗客は、スイス連邦データ保護法(第15条)および司令(EU)2016/680「犯罪行為の防止、検知、捜査、起訴や、刑罰を執行する目的での所轄官庁による個人情報の取り扱いにおける自然人の保護や、当該データの自由な移動、理事会枠組み決定の廃止」(http://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=CELEX%3A32016L0680)(第12~17条)に記載されているように、自身の個人情報を保護する権利、参照、訂正、抹消、また利用を制限する権利、そして補償や法的救済を受ける権利を有しています。